私は看護師として働いている中、病院や施設で多くの方と向き合ってきました。その中で私が強く学んだのは、「小さなサインを見逃さないこと」と「一人で抱え込まず仲間と支え合うこと」です。
この記事では、私が経験した忘れられない出来事を振り返りながら、未来の看護師や介護士に伝えたい学びをまとめます。
👉 これから現場に立つ人、あるいは今不安を抱えている人に「経験は必ず力になる」と伝えたいのです。
なぜ看護や介護の現場で「小さな違和感」に気づくことが大切なのか
施設で働いていた頃、ある利用者さんが顔に大きなアザをつけて来られました。
「転んだだけ」と笑顔で答えてくださったものの、私の長年の経験から見ても、その痕は“転倒の跡”とは思えませんでした。
さらに身体を観察すると、腕や足にいくつもの皮下出血が…。
その瞬間、「これはただの転倒ではないかもしれない」と胸がざわつきました。
利用者さんを否定せずに受け止めながらも、「何かある」と感じた違和感。
看護・介護の現場では、こうした小さなサインに気づけるかどうかが、その方の尊厳や安心を守る大きな分かれ道になるのです。
転倒だけではない?高齢者ケアで隠れたサインをどう見抜くか
当時の私は、「言葉だけでなく全体を見ること」が必要だと考えました。
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顔や腕など部分ではなく 全身を観察する
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「大丈夫です」という言葉の奥にある 本当の気持ちを想像する
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表情や声のトーンなど、小さな違和感に敏感でいる
つまり、「その人を丸ごと見る」ことが大切だと気づいたのです。
これは認知症ケアや高齢者支援でも同じです。昨日できたことが今日はできない、昨日は笑っていたのに今日は沈んでいる。そうした変化に気づくことが、次の対応やサポートにつながります。
72歳現役看護師が現場で行ってきた観察と寄り添いの工夫
私が日々実践してきたのは、大きなことではありません。けれど続けることで力になりました。
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観察ノートをつける:小さな変化や違和感をメモして記録。
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声のトーンに耳を澄ます:「大丈夫」という言葉でも不安が混じっていないか確認。
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全体像を必ず確認する:顔や傷だけでなく、体全体、生活の様子まで見る。
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仲間に共有する:ひとりで判断せず、チームや上司に相談。
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医療機関や関係者と連携:必要があればためらわず専門機関に繋ぐ。
こうした積み重ねが「利用者さんの安全」や「安心した笑顔」につながりました。
小さな気づきが利用者の安心と安全を守った瞬間
一人で抱え込まず、同僚に共有したことで「その利用者さんの生活背景」に気づけたことがあります。
結果として大きなトラブルを未然に防ぐことができました。
また、「気づいてくれてありがとう」とご家族から感謝されたこともあります。
その言葉は、私の中で「この仕事を続けてよかった」と思える大きな原動力になりました。
72歳の看護師が伝えたい「未来にも役立つ再現可能なポイント」
長年の経験から得た学びを、未来の看護師や介護士に向けて整理します。
✅ 小さな違和感を見逃さない:表情や動作のズレに敏感でいる
✅ 言葉の裏にある思いを想像する:「大丈夫」に隠れた不安を見る
✅ 全体像をまるごと観察する:部分だけで判断しない
✅ 気づきを共有する勇気を持つ:一人で抱え込まない
✅ 迷いや不安も経験の一部:すべてが未来の力になる
これからの介護・看護に必要な「寄り添う姿勢」
私は72歳になった今も現役で働いています。
これからも利用者さんの尊厳を大切にしながら、仲間と支え合い、「安心できる場所」をつくっていきたいと思います。
未来の看護師や介護士に伝えたいのは――
👉 正解は一つではない。
👉 でも「寄り添おうとする姿勢」がある限り、失敗は経験に変わる。
現場はいつも迷いや不安の連続です。けれどその経験は必ずあなたの力になります。
未来の看護師や介護士へ、72歳現役看護師からのメッセージ
あの時の経験が、今の私を支えています。
利用者さんの顔のアザを見て抱いた違和感、不安や戸惑い、そして仲間と共有する勇気。
すべてが無駄ではなく、今の私の看護師としての力になっています。
未来の看護師や介護士へ。
どうか「小さなサインを見逃さない目」と「寄り添う心」を持ち続けてください。
経験は必ずあなたを支えます。

